河合 真希子さん(仮名)

  (住所:? 年齢性別:?才女性 職業:?)


もうすぐ7年目がくるんやね
私はまだ、あの頃から何も変われなくて燻ったまま
今、こうして毎日を、時間が経つのを待っているような
その日その日を過ごしてしまってる
明日か何年先か、いつになるのかわからないけれど
あなたに会えた時に、叱られるのだろうか
がっかりさせるのだろうか

疲れたよ
もう、いいよ 怒ってないよ、、って昔みたいに肩を抱いてほしい
あなたに会いたい
あなたに相談したいことは山ほどあるのに
あなたは写真の中で楽しそうに笑うだけ
夢の中のあなたは、別れた日の姿のままで
私の思い出したくない、あの悲惨な光景のまま
何も変わらない
私も何も変われない

この前ね、旅行先の旅館の仲居さんが神戸の人で
ご主人を震災で亡くしたって
私はね、何故かあなたの事を話せなかった
傷の舐め合いするみたいで そんなのが嫌やってん
いや、それもあるけど、その人がハツラツしてて
がんばってる姿が私には、とても眩しかったからやと思う
私は……今日もまたこうやってぼんやりと
あなたに会える日のことを願ってばかりいる
人も街も、あの日の事を忘れたように
すごいスピードで進んでいく
私達だけ置いてきぼりにされていく
知らない人がいう、「がんばれ」という言葉に
がんばれずにいる私は 弱過ぎる駄目な人間やね

ごめんね 泣いてばかりいる私を許してください
(2002年1月7日)







河合 真希子さんへ届いた『かみひこうき』



1.友田 さとみさん(仮名)

 詳しい事情を知らない私が突然失礼します。
 河合さんの手紙を読んで、感じたことをどうしても伝えたくなりました。

 一つは、頑張れない弱すぎると河合さんは言っておられます。それはそうなのでしょう。しかし、決して駄目な人間ではない。大切な人を亡くしたのです。頑張れない、弱虫になる。人間なのだから当然です。あなたは大丈夫です。
 そしてそんなあなたを咎めることは誰にもできません。あなたの大切な人にもできないことです。許す、許されないという問題でもないと思います。
 ただ、がんばれなくても、弱虫でも、同じように頑張れない人に対する思いやりは忘れないでいてください。常に、ご自分と同じように頑張れない人がどこかにいるということ。どうか、忘れないでください。そうであれば、あなたは素敵です。

 もう一つ。あなたの大切な人は写真の中で笑っているだけではないのではないでしょうか。今もあなたの中で、「もう怒ってないよ」とやさしく肩を抱きしめてくれているではありませんか。7年前と変わらずあなたの傍にいらっしゃる。相談したいこと、その方に相談したらなんと答えるか、あなたならわかるのではないですか?それがその方の答えです。笑顔で答えてくれています。
 余計なことを書いたかもしれません。きっと同じようなことを誰かからも言われたことがあって不愉快な思いをされたかもしれません。ただ、私の感じたことを書かせていただきました。
(2002年1月10日)


河合さんへ『かみひこうき』を送る

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