高山 忠士さん

  (住所:神戸市 年齢性別:66才男性 職業:助っ人・支援したい人)


 新しい世紀を迎えるとあって、“吾が坊主の友人”の言が身にしみるので、紹介したい。
 年末の新聞には、それぞれの総括が花盛り。それらを『それぞれの世紀末、新世紀』と構成してみた。大きく時代を振り返る人、危機感を持つ人、いのちを思う人、色々であるが、やはりそこが肝要なのは、仏(ブツ)の教える「八聖道(正見、正思、正語、正業、正命、正精進、正念、正定)」である。
 特に「正しさ」が問題である。普通私達は「正しい」というと、何か定まったものの様に思うけれど、仏の教える「正しさ」とは少し違う。 それは「偏っていないこと」と教えられる。どれほど素晴らしいことであっても、それに凝り固まって固執するようなあり方であれば、それは「正しくない」と教えられる。

 難しいけれど、とても面白い。広く、大きく物事を見て(正見)、道理に沿って自らが判断し(正思)、偏ることなく語り(正語)、自らの生活を選んでいく(正業)、それがいつの時代であっても、人間の決めた「世紀」が末であろうが、始まろうが、関わりなく「正しい真ん中の道(中道)として、それぞれが選び取るのである。
 終わりよく受け取って、己自身も正しい被災者(地)と手を携えて道理に見合った支援の大道を歩みたいものだ。
(2001年1月2日)


 出来ることを、出来る人が出来る範疇で…この志がどんなところにあろうとも、無理することはない。私はこの5年の被災地でのささやかな動きの中で、よく学んだことでした。主に西区内で、時に東に西に、ただただ正義の旗を勝手に押し立てて、周り(家族も含めて)にいろいろと波風を立ててきたと、自省しきりの今日この頃です。

 ="バラバラでいっしょ"差異(ちがい)を認める世界の発見=所属する宗教団体の年始テーマなのですが、まさにその通りだと、この5年さまざまなちがい(価値観)を千差万別に見せた、この地での支援スタイルに見てしまいます。この期になって、それらのちがいを越えてお互いに認めあうようになれたらと思いますが、どんなもんですかね。どんな形であれ、想いを寄せ集めて緩やかにやりたいものです。その歩幅に共鳴、共感する志があれば……この地のことは、私共自身でまとまる許容の範囲で声を出しあっていけばよい。

 もう5年、これからが本当の正念場なんですね。21世紀がやさしい市民の暮らしを土台にした社会の再構築に向けて、お互い支えあえたら、甘えずにやっていきたいものと思っております。この世界のアジアの孤児たる国にならないためにも、神戸からの発信を続けようと思います。合掌
(2000年1月26日)


 昭和ヒトケタ生まれの小生にとって、この現代都市型大震災からの2年、何よりも先ず己の生き方がどうだったのかが一番問われたことのように思います。人でなく人の間とかく、この間にこそ、ぬくもりやいとしさ、悲しさや喜びも共にすることこそ共感しあえる人間の共同体社会の原点なんだったナと思われてなりません。そのことから、この自然(天然)を資源とみなして人間社会の便利さや進歩や発展といったものへの追及に対してものの見事に破壊しつくしてしまっている現実にも大きく目を開かされました。

 そしてもう人類のあくなき欲求のみにする開発や進歩の美名による欲張り合成は止めなければとも・・・。そこから自然に対する畏敬を忘れずに共に生きる存在なのだなと気付かされました。恥ずかしいことですが本当なんです。

 夏を迎えようとしている時、未だ幾万という生活の基盤が破壊されたままで仮設住宅に住まざるを得ない。「すべての被災者に公的支援を!!」と今国会上程(成立)を一途に運動されている実現ネットワークに参加させてもらってお話しを聞いたりしています。地震、台風他自然災害大国のこの国に、未だこの種の「公的援助」をする法律(恒久法)がなかったことに驚くと同時に、この国の法律の運用の仕方、行方にこれからは大いに注視の目を向けなければと思うところです。そうしないと、一難ある時に安心してよりかかれる「人間の国」としての形はうまれてこないと思う今日この頃です。”批判”ご検討下さい。

”すべての被災者に”

  公的援助実現ネットワーク(神戸)電話:078ー577ー8890

(1997年4月12日)








高山 忠士さんへ届いた『かみひこうき』



1.馬場雅裕(OLIVES LEAF NETWORK)さん

 高山さん、初めまして、馬場といいます。「公的支援」について名古屋でも協力しようと動いています。微力ではありますが、私のホームページに、「震災から学ぶボランティアネットの会」のコーナーで、公的支援のコーナーを作っています。代表の方は、「公的援助実現ネットワーク」さんと連絡を取ってやっているようです。
 地球村の高木善之さんの講演会を聞いたことがあるでしょうか、聞いていないなら、行ってみて下さい、色々気付きがあります。なかなかいいです、はい。 では、微力ながら、協力させていただきます。
(1997年5月5日)

2.永田雅人(Wally)さん

 初めまして、私は阪神・淡路大震災でボランティアの世界に迷い込んだ者です。あれから年に3回程神戸に出かけています。
 毎回出かける度に、神戸の移り変わりと変わらぬものを感じて関東に戻っています。
 本来変わらなければならないものが変わらなくて、変わらないで欲しいものが変わってしまう・・・このもどかしさを感じながらも、私はまだまだ皆さんと語ったり遊んだり、時にはイベントを起こしたりしたいと思います。
 ですから、今後ともども「遠くの隣人」としてよろしくお願い致します。
(1997年11月18日)

3.古川飛祐さん

 こんにちは。1997年4月12日のかみひこうき、拝見しました。人の間と書いて人間、この間が表すものこそ共感し合って生きる姿、本当にそうですね。ぬくもり、いとしさ、悲しさ、喜び、そして自然。ネットワークへの参加も、御苦労様です。お体を大切になさってください。人間であるために大事なことをこれからも伝えていってください。
(1999年8月21日)

4.古川飛祐さん

 こんにちは。寒い日が続きますが、お元気ですか?私の住む街は、ゆっくりと時間が流れるようなところですが、やはり、どんどん変わっていきます。
 建物が増え、山が見えなくなり、花畑がひとつなくなり…。新しい大学ができるそうで、そのための、駅や路線の工事も、日々行われています。良い面も多々あるのでしょうが、私は、富士山が以前よりも見えにくくなり、寂しく思っています。それでも、花は、他の場所を見つけて元気に咲いています。近頃見かけないと思っていた猫も、いつものところにいました。私も繰り返される変化の中で、しっかり立っていましょう。この世の中で誰かの役にたてるように。お体を大切になさってください。良い1年になるようお祈りします。
(2000年1月23日)



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