山内 愛子さん(仮名)

  (住所:?市仮設住宅 年齢性別:40才代女性 職業:無職)


 震災の日から今日まで夢中で生きてきました。その間に親類の死や独り身の淋しさなどから何か生きる張りのような物が欲しくて何かを求めているのですが、結局なにをするでもなく1日が終わり、月日が過ぎていきます。
 近頃では、食事をするのがおっくうで、なにを食べても美味しいと感じないし、この先生きるために何度食べ物を口に入れないといけないのかと思うとため息が出ます。お金もなく職もなく仮設暮らしも3年近くになり、このまま朝も来ないでひっそりと死ねたらいいのにと考えたりする自分が嫌でたまりません。遠くの身内や友達に震災のつらさを訴えたとしてわかってもらえるはずもなく、人と会話するのさえ、もうどうでもいいような気がします。テレビを見ても人が笑っていたりするのが不思議な気がします。まだ生きていかなければいけないのでしょうか?私のようなものが生きていて意味があるのでしょうか?今こうして生きているのさえ実感できません。
(1997年7月29日)





山内 愛子さんへ届いた『かみひこうき』



1.永田雅人(Wally)さん

 初めまして、私は阪神・淡路大震災でボランティアの世界に迷い込んだ者です。あれから年に3回程神戸に出かけています。
 毎回出かける度に、神戸の移り変わりと変わらぬものを感じて関東に戻っています。
 本来変わらなければならないものが変わらなくて、変わらないで欲しいものが変わってしまう・・・このもどかしさを感じながらも、私はまだまだ皆さんと語ったり遊んだり、時にはイベントを起こしたりしたいと思います。
 ですから、今後ともども「遠くの隣人」としてよろしくお願い致します。
(1997年11月18日)

2.江津園美さん

 こんにちわ。そのみといいます。お手紙拝見しました。
 地震が起きて、2年半もたつのですね。あらためて、地震というものを,身近に感じました。きっと、心の傷は一生消えないでしょう。
 私達の周りにいつ起こるかわからないのに、ほとんどの人がもう神戸のことについて考える人が少なくてなんだか神戸の方に申し訳ないと思います。
 私は、長野にすんでいて皆さんの心の支えにどうにかできないかと、かんがえています。小さな事でもできたらいいと思います。だからあいさんも、元気出してください。私もいろんな人に関心を持ってもらえるように頑張ります。
 だから、ファイト!!
(1997年11月18日)


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